2025年春リリース予定『IrisyAqua』|デジゲー博に出展しました!【Otorakoboイベントレポート(2024年11月3日)】
11/11/2024 コラム「色」を大きなテーマに据えてインディーゲームを制作しているOtorakobo Inc.です。2024年11月3日に秋葉原UDX2階 アキバ・スクエア&4階 UDXギャラリーで開催された「デジゲー博 2024(Digital Games Expo)」に、Otorakobo3作品目となる『IrisyAqua』を出展しました。
映像出展のみでしたが、おかげさまで用意したチラシはすべて配りきることができました。うれしい気持ちと、感謝の気持ちでいっぱいです。
2025年春頃に、Nintendo Switchで発売予定の『IrisyAqua』。本レポートでは、インディーゲーム市場の変化とユーザーニーズの多様化が進む中、MOBAとバトロワを組み合わせた新しいゲーム性への挑戦と、その反響をお伝えします。
デジゲー博 2024のイベント情報
(画像引用:デジゲー博 2024|公式サイトより)
「デジゲー博 2024」は、インディーゲームや同人ゲームのみが出展できるゲームの祭典として、今年で12回目の開催となるイベントです。プラットフォームを問わず、PCやスマートフォン、タブレット、さらにはゲーム専用機まで、幅広いデジタルゲームが一堂に会する展示・頒布イベントとして、注目を集めています。
【開催概要】
- 日時:2024年11月3日(日)11:00~16:00
- 内容:同人・インディー デジタルゲームオンリー展示・即売会
- 会場:秋葉原UDX2階 アキバ・スクエア&秋葉原UDX4階 UDXギャラリー
- 規模:出展250スペース
イベントの内容とOtorakoboのブース
独創的なゲームとその制作者が一堂に会する「デジゲー博 2024」。機種を問わないインディー・同人ゲームを開発している出展者が集い、それぞれ個性豊かな作品を披露していました。
出展スペースは2種類あり、1スペース(机上90cm×45cm)、より大きな展示が可能な2スペース(机上180cm×45cm)のどちらかを選択できます。各ブースでは、パネル展示やプレイ動画の上映に加え、試遊環境を用意している場合もあり、来場者は未発売のゲームを実際にプレイすることが可能です。
同じ建物内で2階と4階の2つ会場があった中で、Otorakoboは2階のアキバ・スクエア会場内の2スペースとなるC-03abに出展しました。
ポスターや開発中のゲーム映像を中心に、Otorakoboの名前がわかるもの、チラシ、のぼりを配置しています。
当日は、エンジニアとやりたいことの発起人である奥田(手前右)、ゲームプランナーとサウンド担当の屋田(奥)、ユーザー視点からの品質管理を担当する伊波(手前左)の、Otorakoboメンバー全員でブースに立っていました。
開発者とユーザーが直接対話できるところが、デジゲー博の最大の魅力です。
ユーザーは開発者から直接、作品についての詳しい説明や制作秘話を聞くことができ、通常のゲームプレイでは知ることのできない裏側に触れることができます。
一方で私たち開発者にとっては、プレイヤーが作品についてどのような感想を持ってくださったのか、どの部分に興味をそそられたのかといった「リアルな反応」を直接見ることができる、またとない機会です。
デジゲー博の参加レポート
MOBAとバトルロイヤルを融合させた新作『IrisyAqua』の開発を進める中、デジゲー博への出展は、Otorakoboにとって一つの大きな区切りとなりました。
デジゲー博への思いや参加した感想、今後の展開について、詳しくお伝えしていきます。
デジゲー博に出展することを決めた経緯と思い
Otorakoboは、3作品目となるIrisyAquaの発売を2025年春に控えている大切な時期です。2024年10月に企業としてXアカウント新設やウェブサイトのリニューアルなどを行い、インディーゲーム開発企業として新たな一歩を踏み出しました。
そんな中、ゲームイベントの中でも特に「同人ゲーム色」の強いイベントであるデジゲー博への出展を決めたのは、元々同人ゲームが好きだった開発者の奥田にとって思い入れの深いイベントだからです。
今回の出展は、IrisyAquaを知ってほしい、Otorakoboを知ってほしいという思いだけでなく、今後企業としてインディーゲーム開発を行なっていく中での一区切りとして、私たちの「卒業式」のような特別な意味を持っていました。これまでのゲーム開発人生、そして同人ゲームへの「敬意」と「感謝の気持ち」を込めた区切りの機会として出展したと言っても、良いかもしれません。
進化するデジゲー博の姿
デジゲー博の来場者層は、この数年で大きな変化を見せています。2018年から2020年のコロナ禍以前は、体験版や完成版ROMを求めるコアな同人ゲームファンが中心でした。しかし2022年以降、気軽に試遊を楽しみ、会場の雰囲気を満喫するユーザーが増加しているように感じます。
この変化の背景には、高クオリティな作品が一斉に表出したことや、TOKYO SANDBOX、TOKYO INDIE GAMES SUMMIT、東京ゲームダンジョンなど、インディーゲーム関連イベントの増加による露出機会の拡大があると考えています。これらが相まって、インディーゲームの認知度が着実に上昇しているのを実感しています。
OtorakoboのXアカウントで設営が完了した状態である当日の様子を「#デジゲー博」を付けポストしましたが、インプレッションの高さに驚きました。
デジゲー博への興味・関心の高さを実感する出来事でした。
当日の出展の様子
今回のデジゲー博での出展では、Otorakoboはあえてプレイアブル展示は行わず、映像とパネル展示、チラシ配布を中心とした展開としました。これは、開発途中の内容で試遊することにより、ゲームの良さが十分に伝わらないリスクを避けるための判断です。
プレイアブル展示がない中で興味を持っていただけるのか不安な部分もありましたが、多くの方に足を止めていただき、用意したチラシは完全に配布し切ることができました。
キャラクターデザインや印象的な色のインパクトが大きかったことから、多くの方が写真撮影をしてくださったり、チラシを手に取ってくださったりしたと考えています。
「チラシをすべて配布する」という目標があったため、達成できたことをうれしく思うと共に、ホッと安心した気持ちです。
来場者との対話から見えてきたもの
来場者との会話で特徴的だったのは、MOBAとバトルロイヤルという個々のジャンルへの認知度の高さです。しかし、LoLに代表されるMOBA、FPSとしてのバトルロイヤルという別個の認識が強く、これらを融合させた新しいゲーム性については、具体的なイメージを持ちにくい様子でした。
「試遊は無いですか?」という質問が多かったのも、この新しい組み合わせへの興味と戸惑いの表れだったと考えています。
今後の展開に向けて
今回のデジゲー博を通じて、MOBA×バトルロイヤルという新しいジャンルの魅力をより分かりやすく伝えるための課題が明確になりました。今後は、特設サイトの開設やゲーム説明動画の制作、15~30秒程度のキャッチーなPVの用意などを進めていく予定です。
また、本作の重要な特徴である「色」の要素について、ユーザーの皆さまに伝えていけるような取り組みを予定しています。
IrisyAquaの2025年春の発売に向けて、Otorakoboのテーマである「色」と、MOBA×バトロワという独自の魅力をより多くの方々に分かりやすく伝えていけるよう、コンテンツの充実を図っていきます。
デジゲー博イベントレポートまとめ
デジゲー博2024への出展を通じて、インディーゲーム界隈の大きな変化と、私たちの今後の課題が見えてきました。イベント来場者の層が広がりを見せる中、インディーゲームへの注目度は確実に高まっています。プレイアブル展示はなかったものの、映像やパネル展示、チラシを通じて多くの方に作品の存在を知っていただけたことは、Otorakoboにとって大きな一歩でした。
特に印象的だったのは、MOBAとバトルロイヤルという既存ジャンルへの高い認知度と、それらを組み合わせた新しい試みへの興味です。一方で、この革新的な組み合わせをより直感的に理解していただくための工夫が必要だということも痛感しています。
今後は2025年春の発売に向けて「色」という重要な要素も含めた、本作ならではの魅力を、より多くの方々に分かりやすく伝えていけるよう、コンテンツの充実を図っていきたいと思います。デジゲー博での経験は、インディーゲーム開発者としての新たなスタートを切る、Otorakoboにとっての貴重な機会となりました。
引き続き、本サイトやXアカウントなどで、IrisyAquaの開発状況や最新情報をお伝えしていきます。
関連情報
OtorakoboのXアカウント:https://x.com/otorakobo Otorakoboのご紹介記事:「見たことのない、新しい作品」を”色”で表現する──インディーゲームを開発するOtorakobo Inc.のご紹介